市民企画講座「基礎から学ぶペンと小筆」 第1回
2022/06/18
6月14日、手書き文字の暖かさや美しさを基本から学べる講座が始まりました。講師の佐藤典子先生は、書道研究団体である正筆会の総務理事であり、読売書法会評議員もお務めになっておられます。
まずは正しい姿勢とペンの持ち方から講座はスタートしました。椅子に浅めに腰掛け、背筋を伸ばす。身体の正面で文字を書くと縦画なども歪むことなく真っすぐ書くことができます。書く準備が整ったら、いよいよ実践です。漢数字の「一」から「十」には、美しい文字を書くための基本点画がたくさん詰まっています。「一」の横画は、やや右上がりに書き始め、全体の3分の2のあたりからは、水平に。終筆はしっかりと丁寧に止める。「四」の第二画の転折は、ほんの少しだけ肩をつけて横画から縦画に。第五画は、第二画の縦線が下にわずかに出るところで止める。一文字一文字細かく点画の説明を聞き、受講生は、これまで何気なく書いていた文字を、一画一画ゆっくりとポイントに注意しながら丁寧に書きました。漢数字の後は、受講生の氏名に含まれる漢字の部首について点画のポイントを聞きました。始筆や終筆の位置、穂先を進行方向に向けるためのコツなど、先生の説明を一言一句聞き漏らすまいと、集中して聞き、何度も自分の氏名を書いていました。
お手本を示され、それをまねるといったこれまでの書道練習とは違い、住所・氏名の楷書・行書をはじめ、のし袋の表書き、連綿線を使っての漢字やかな文字など、実践的な講座となります。