市民企画講座「組写真で写真を楽しもう」第1回
2021/07/08
写真を学ぶ、夜間の講座が始まりました。講師の加藤昭夫先生は、日本旅行写真家協会の正会員で、プロのカメラマンです。コンテストでの入賞が多数あり、個展も開いておられます。この講座では、複数の写真を組み合わせて、一つのテーマを表現する「組写真」について、4回にわたって学んでいきます。
単写真は文字通り、1枚の写真で完成なので、1枚で可能な表現意図に限られます。それに比べて組写真は、必要な枚数の写真を使えるので、可能な表現意図が格段に広がります。組写真は、個々の写真の内容より、全体の写真から伝わる内容を重視します。
一口に組写真と言っても、2~5枚の「フォトポエム」、一つのシーンを時間で追った写真の「連作(フォトシリーズ)」、物語性のある組み方「フォトストーリー」等の形式があります。また、組み方の種類は、遠近が異なる写真を組んだ「遠近構成型」、時間を追う「時系列型」、一つの場所で起きる変化を追う「定点観測型」、色をデザイン的感覚で切り取る「造形色彩型」、共通した何かを持つ被写体を並べる「コレクション型」、物事の断片の印象をとらえて組み合わせた「イメージ構成型」があり、撮った写真を多角的に利用して作品をつくることができます。
先生が今までに作った組写真の作品を、スクリーンに映して見せてくださったので、形式や種類について理解が深まりました。参加者は、撮るだけでなく、そこからテーマを考えたり、ストーリーをつけたりする組写真に、興味が湧いてチャレンジしたい気持ちが大きくなったようです。先生から提案された来年1月の「こまなびフェスティバル」への作品展示に、何人かの方が手をあげて希望されていました。これからどんな作品ができあがるのかとても楽しみです。