名古屋経済大学連携市民講座 「認知症予防は食生活から ~効果のある食品成分最新研究~」
2021/08/03
昨年度から、緊急事態宣言発令等のため、3度の延期を余儀なくされた講座をやっと開催することができました。40名定員のところ、定員以上のご応募をいただき、抽選となりました。認知症予防への関心の高さが伺えます。
講師は、名古屋経済大学人間生活科学部管理栄養学科准教授の太田和徳先生です。認知症の原因解明の研究に携わられ、農林水産省との共同プロジェクトに参加されたご経験がおありです。
認知症は根本的治療法がないため、予防と進行を遅らせることが大事です。今回教えていただいたことのポイントは二つ。一つ目は筋肉量を増やして脳の健康を保つこと。筋肉=たんぱく質なので、まずはたんぱく質を含む食品を積極的に摂取するのが良いそうですが、市販のプロテインを利用するのもお勧めだそうです。また、運動により筋肉を増やすには、「大きな筋肉(大腿四頭筋)」を鍛えるとよいというアドバイスとともに、毎日できる簡単な運動も教えていただきました。
もう一つのポイントは、玉ねぎに含まれる色素「ケルセチン」が認知機能の改善や症状の進行を遅延させるのに有効であるということです。先生が実際に関わられた研究で明らかになったことなので、実験の様子や成果を写真や動画で見せていただきました。参加者は驚きとともに、とても納得されたようでした。
質問タイムでは、プロテインの具体的な摂り方や、玉ねぎの調理法など、次から次へと質問が出ましたが、先生は丁寧に答えてくださいました。講座後には「先生のお話に感動した」「わかりやすくて、毎日の生活に取り入れやすい。」という感想が聞かれました。健康長寿に向けて、今日からおおいに役立つ講座となったようです。